お茶のプロ、茶鑑定士になる方法について
茶鑑定士になるためには、全国茶審査技術競技大会で上位入賞する必要があります。全国茶審査技術競技大会は年に1度開催されており、国内の有名な茶師・茶匠が集まります。
お茶業界のオリンピックと呼ばれる全国茶審査技術競技大会ですが、素人には全く判断のつかないような視覚・嗅覚・触覚・味覚が試されます。個人戦と団体戦の2種類があり、鑑識眼を40点満点の審査で競い合います。
第1審査は浸出による茶品種鑑別競技、第2審査は外観による生産茶期別判定競技、第3審査は外観による生産地判定競技、第4審査は外観による生産地判定競技です。誰でも参加ができる大会ではなく、茶業者間で行われる競技のため注意してください。
この厳しい大会を勝ち抜いた、45歳以下の上位者が茶鑑定士候補生として選ばれます。候補生になると2年間の研修期間が待っています。
無事に研修を受け終わると、全国茶商工業協同組合連合会の設立した日本茶鑑定士協会から、茶鑑定士として認定されます。研修では、日本茶以外のお茶についても学びます。国内のみならず海外でも活躍できるお茶のスペシャリストを日本茶鑑定士協会は育成しているのです。
茶鑑定士と言うと、非常に簡単な名称であるため、俺・私でもなれるのでは?と思われるかもしれません。しかし、認定者の多くが全国茶審査技術競技大会にて上位段位を受けているのです。
それもそのはず、茶鑑定士となるためには5段以上の段位を保持していなければいけません。
5段以上の有段者とは、日本全国で開催されるお茶の大会に出場すれば、イコール優勝といったレベルの人達です。有段者の経歴を紐解いていくと、農林水産大臣賞などを受賞していたりしますので、1年や2年で簡単に認定が受けられる資格ではないのです。
習得するジャンルは若干異なりますが、日本茶の資格と言えば日本茶インストラクターがあります。
日本茶インストラクター協会が実施している、日本茶の中級資格となりますが、茶鑑定士のほとんどが当たり前のように保持しています。日本茶検定1級や日本茶アドバイザーを目指している方からすると、日本茶インストラクターでさえ合格が困難かもしれません。茶鑑定士はこうした資格の頂点に君臨しており、限られた人間にしか付与されていないのです。
まずは勉強会への参加、師匠と呼べる茶鑑定士との繋がりを持つように努力しましょう。そして、全国茶審査技術競技大会にて優秀な成績を残すことが、お茶のプロ・茶鑑定士になる1番の方法です。
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