タンニンとは渋味成分のことです。タンニン量が多ければ、それだけ渋いお茶ができあがります。またタンニンの90%前後がカテキンに属していますので、タンニンが多いイコールカテキンが多いとも言えます。
茶葉の栽培方法や製茶過程にもよりますが、玉露100gにおけるタンニン量は10gです。そして煎茶は13gとなります。参考までに紹介しておくと、釜炒り茶は13g、番茶は11g、抹茶は10g、ほうじ茶は9.5gと緑茶のタンニン量はほとんど同じくらいです。
抽出温度についてですが、カテキンが主となるタンニンは、高温になるほど成分が溶けやすいといった特徴があります。つまり、温度の低いお湯でお茶を淹れると甘味や旨味は引き出されやすく、熱いお湯で淹れると渋くてサッパリしたお茶に仕上がります。
具体的な抽出温度は、玉露が50度から60度、煎茶が70度から90度となります。タンニンの抽出とは、玉露と煎茶に合わせた美味しいお茶の作り方です。玉露の場合、茶葉が高級品ならば50度、並茶なら60度と覚えておきましょう。玉露を急須に入れてお湯を注いだら、およそ2分後にタンニンは抽出され、お茶の中に溶け出します。
2煎目になると、玉露からは一定のタンニンが溶け出していますので、同じ温度のお湯を入れて1分も待てば抽出されます。
煎茶であれば、上茶が70度、並茶が90度です。玉露の時よりもお湯の温度が高いため、30秒から1分も待てばタンニンは抽出されます。2煎目なら、10秒から20秒で十分にタンニンは溶け出しています。
玉露と煎茶のどちらも中級茶を購入したなら、抽出温度はそれぞれ55度・80度にしましょう。これが玉露と煎茶における、最も適したお湯の温度となります。
しかし、急須に入れるお湯の温度は、温度計を使わなければ分かりません。そこで大まかにではありますが、温度計を使わずにお湯の温度を計測する方法をお伝えします。沸騰したお湯を茶碗に1回入れると、温度は約5度下がるのです。回数に応じて温度は5度ずつ下がっていきますので、慣れてくれば茶碗の中のお湯が何度なのかが分かります。
まずは沸騰させたお湯の温度、1回茶碗に注いだ時の温度、2回目の温度を温度計で計測してください。1度試してみれば、その後は温度計を使わなくても、お湯の熱さが分かります。客人が急に訪問したとしても、1番美味しい状態のお茶を淹れられるでしょう。
玉露と煎茶の抽出温度を紹介しましたが、適温を大きく下回る・上回るとタンニン量がバラつき、不味いお茶となりますので気を付けてください。
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