中国茶評員の概要と階級
評茶員や評茶師とも呼称される資格です。中国政府公認の資格であり、初級評茶員、中級評茶員、高級評茶員、評茶師、高級評茶師の5段階等級になります。順番に国家職業資格5級から1級という扱いです。
評茶員と同じような資格に茶芸師があります。こちらも5段階等級ですが、取得後の役割が大きく違います。茶芸師は茶芸分野での仕事が主となり、評茶員は茶葉の品質鑑定などの任務に就く人が多いです。
高級評茶員以上の等級取得者は、貿易会社や中国茶専門店など、販売や輸出入業務で活躍されています。中国茶マイスターとも言える資格です。
日本に居ながらも評茶員資格は受験できます。NPO法人・CHINA 日本中国茶協会が検定試験を主催しており、同時に養成講座も開講しています。2016年度の初級・中級修得コースでは、5月21日から7月23日までの約2ヵ月間、集中的に評茶員として求められる知識を学びます。2ヵ月間続けての開講ではなく、その内の7回の講義に参加するという形式です。
その後、8月6日に試験前日講習、8月7日に検定試験が実施されます。現地で指導してくれる講師陣は、日本中国茶協会顧問や中国茶葉学会理事、安徽農業大学茶与食品科技学部講師など、そうそうたる顔ぶれです。
開催日程により講師の変動はありますが、事前説明会も行っていますので、興味があれば参加してみると良いでしょう。
事前説明会や養成講座、試験会場は、全て東京都渋谷区神宮前5-8-5にお店を構える中国茶専家・遊茶にて行われます。本来は茶器や茶葉の販売、カフェとして営業しているお店です。中国茶の魅力に触れたい人は、養成講座や試験とは別に訪れると良いです。
初級及び中級評茶員の資格を無事認定されると、高級評茶員の試験に進むことができます。養成講座につきましても、同じくNPO法人・CHINA 日本中国茶協会が主催しています。ただし、検定試験を含めて場所は上海になります。養成講座の内容は初級・中級と全く違い、ほとんどが実技指導です。検定試験後には茶産地の見学など、日本では触れることのできない中国茶の実情に触れられます。
ここまでは日本から評茶員の資格を狙う方法となりましたが、中国杭州市でも1年に1・2回、検定試験は実施されています。
中級評茶員の講座プログラムでは、中国六大種類茶の特徴と識別、加工方法、審評の基本知識、茶葉の化学成分、烏龍茶の品質特徴などを学んでいきます。
高級評茶員資格になりますと、趣味の範囲では太刀打ちできない知識が問われます。地理や環境が茶葉の品質に与える影響、眉茶の加工方法、合理的な飲茶方法と理論根拠、陳茶と新茶の識別練習、香りと味の順位付け練習などです。
日本人にとっては馴染みがない資格です。しかし、中国茶の奥深さに興味を持っているなら、公認評茶員を目指す価値はあるはずです。
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